ハーレーの歴史

誕生からVツインエンジン誕生まで

みなさん、ハーレーと気軽に呼んでいる方が多いですが、ハーレーは、正式には「ハーレーダビッドソン(Harley-Davidson)」の名称となっています。
アメリカのウィスコンシン州、ミルウォーキーに本社があります。
男性的でダイナミックなフォルムを持っており、アメリカンバイクの代名詞的な存在となっています。

1903年にアーサー、ウォルターのダビッドソン兄弟と、ウィリアムシルベスター・ハーレーによって設立されたのがその名称の由来であるとされています。
1909年にはハーレーの代名詞ともいえる「Vツインエンジン」の「5D(排気量810cc、7.2馬力)」が開発されました。

レース用バイクへと変身

着実にバイクの量産、技術開発を進める中で、ついにレースへの参戦も開始したのが第一次世界大戦がはじまった1914年です。
この年はボードトラックレースでありました。
さらに1916年には、OHV1000ccのVツインエンジンを装備した車種で、カンザス・ダッジシティでの300マイルレースで優勝を果たすと、結果を残していきます。

さらに、このレースでは7位までに、なんと6台のハーレーが入賞したこともあり、「ハーレーダビッドソン」の名前が全米に知れ渡った歴史的なレースでもありました。
それだけハーレーのエンジンは、当時他のバイクに比べて一歩ぬきんでていたということがわかります。

フラットヘッドエンジンの誕生

1919年、戦争終結後もハーレーの邁進は進んでいきます。
この年、ハーレーは初のSVフラットヘッド車を開発しました。
シリンダーのそばに吸排気を設けたもので、それぞれのシリンダーが独立して動く4カムのシステムです。
これは1974年までの長きにわたって採用され、ハーレーの代名詞的なエンジンとなっているほど代表的なものなのです。

さらにサイドカー「FS」が登場したのもこのあたりで、サイドカーに関しては1952年ころまで開発、販売がされていました。
サイドカーブームに合わせて、安定感のある走りをするハーレーは、より一層人気を高くしていくことになります。

戦争とハーレー

ハーレーは第一次世界大戦、第二次世界大戦と二つの大戦を経験し、さらにはアメリカの大恐慌時代の荒波にももまれながらも、その独自のスタイルを維持し続け多くのファンを獲得しています。
そういった姿勢が、アメリカだけに留まらず、世界中で人気を集めていく理由となっているのです。
第一次世界大戦付近では、当時の流行でもあったサイドカーの開発・販売を開始し、エンジンにおいてはそのメンテナンス性の高さから警察車両や軍用車両への採用もされています。